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■スネーク作・「グレンと青年」
 
 A.D.60X年、魔王軍との戦いも終わり人々は今日も平和に暮らしている。

「よーし、みんな集まったな」
「いつものアレやろうぜ」
「じゃあオレ、勇者グレン」
「あーずるい、おまえいつもグレンじゃん、たまには代われよな」
「ちぇっ、わかったよじゃあ赤髪の剣士にするよ」
「何言ってんだよ、赤髪の剣士はオレだぞ、お前はビネガーでもやってろよ」
「えー、やだよ、だってあのセリフ言うのとかすっげえ恥ずかしいもん」

 町の広場ではいつも子供たちが魔王軍との戦いで活躍した勇者グレンとその仲間のまねをして遊んでいた。
 そんな広場を、町影から見ている少年がいた。どうやら仲間に入れてもらおうか迷っているようだ。
 
「みんなと遊ばないのか?」
 
 ふいに後ろから話しかけられた少年は驚いて振り向いた。
 そこには一人の青年が立っていた。
 
「お兄ちゃん誰?旅の人?」
「まあそんなところかな。君はどうして仲間に入れてもらわないんだ?」
「僕、弱いから入れてもらってもいつも魔王軍の下っ端しかやらせてくれないんだ」
「・・・」
「お兄ちゃんは強いの?」
「うーんどうだろうな。そこらへんの騎士団とかよりは強いと思うけど、グレン様や赤髪の剣士に比べたら足元にも及ばないからな」
「会ったことあるの?」
「何度かな」
「すっげ〜」
「お前も勇者とかに憧れてんのか」
「そりゃあもちろん憧れるよ」
「そうだよな...」
 
青年は昔のことを思い出したのか、苦笑いをした。
 
「赤髪の剣士も見たんでしょ?」
「ん..ああ、あの人たちはグレン様と一緒にいた人たちでな、あの人たちも強かったぞ。とくに赤髪の剣士はグレン様と比べても何の遜色もなかったな」
「へ〜そんなに強い人たちなんだ、どこで会ったの?」
「デナトロ山って知ってるか?」
「グランドリオンがあったところでしょ?」
「ああ。グランドリオンはな、試練を乗り越えた勇者だけが扱えるものなんだ。オレは子供の頃、とある理由でどうしてもその山を登らないといけない理由があってな。あそこには魔族やらモンスターが沢山いてな子供一人がいけるようなところじゃなかったんだ」
「じゃあ何でデナトロ山に行ったりしたの?」
「それは...」
 
 
 (続く?)

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